アルミ製品、ガラス、インテリアからエクステリア、網戸の張り替えまであなたの住まいのパートナー御殿場市大坂にある㈱都商会

一滴の水

RSS Feed

母親が毎日1時間歩いて水を汲みにいく。頭に乗せたカメ一杯の20リットルが家族5人で1日に使えるすべての水だ。
「もっとほしくないですか」と尋ねると、母親は澄んだ目でこう答える。
「これが神様が私たちに下さった量なのです」途上国の集落のそんな逸話がある。
熊野三山の一つ、熊野速玉大社の宮司さんが、ホームページに記しています。一滴の水も無駄にしないように丁寧にすくって料理を作る母親の「気高さ」を感じたという。
厳しい境遇を嘆かず、恨みもせず、謙虚に天の恵みに感謝する。神へのまなざしの原点がここにある。
その熊野を「水」が襲っている。水に恵まれた土地は水の恐ろしさを知る土地でもある。
熊野川の河口に位置する新宮市では先の台風で市街が浸水し、市内にある速玉大社も被害を受けた。いつ、どれほどの勢いで川が暴れだすかはわからない。その計り知れない恐怖感に、日本古来の聖地が耐えている。
速玉大社が毎年10月に催す「御船祭」は早船が競う日本古来の勇ましい祭りだ。夜には、たいまつの光の中で
厳かに神事が執り行われる。その舞台となる場所が流され、今年の開催が危ぶまれた。雨風の量が神の差配だとしても暮らしと歴史を守るのは人間の責任だろう。
人々の無事を祈り、それでもやはり天を仰ぐ。